法定福利費の確保について

法定福利費とは、法律上の支払い義務がある社会保険料の事業主負担分の事です。(社会保険料=雇用保険料、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、子供・子育て供出金)

社会保険への未加入が増えると、国レベルでは無年金者や無医療保険者が増 え国の社会保障制度が破綻し、業界・企業レベルでは健全な労務管理をしている企業が逆に競争力を失う原因となり、業界のイメージ悪化にも繋がります。また個人レベルでは老後の生活もままならない状態になります。

国では5年間の猶予期間を経て、平成29年4月より社会保険未加入対策を本格運用を始めました。国交省直轄工事では一次のみならず二次以下の全ての下請け業者に対して、社会保険未加入の場合は現場への入場制限が行われます。今後は地方公共団体発注工事でも同様の対策がとられ、都道府県から市町村、そして行く行くは民間発注工事まで、法定福利費の内訳明示を義務づける方向で検討されています。今後は社会保険の加入は必須となります。

建築業(内装工事業)の明るい未来のために、
法定福利費の確保に努めましょう。

法定福利費は、工事毎の労務費に社会保険料率を掛ける事で算出が出来ます。

内装仕上げ工事に於いては、色々な商材があり、その工事毎の人工計算で法定福利費を導き出す方法が判り易いと考えます。一人で一日で出来る○○㎡や○○m等を設定し、其々の工事の総㎡や総mを割れば人工計算が出来ます。(歩掛りを用いた算出方法は日装連でも推奨してます)

算出例

①ある現場での工事内容が

タイルカーペット 600㎡
壁紙 1,000㎡
塩ビタイル 400㎡ として

②1日当たりの施工数量を

タイルカーペット 100㎡/1日
壁紙 50㎡/1日
塩ビタイル 40㎡/1日 の場合

③其々の人工は

タイルカーペット 600÷100=6人工
壁紙 1,000÷50=20人工
塩ビタイル 400÷40=10人工
人工合計は、36人工となる。

④社会保険料率(平成30年度)

社会保険料の種類 保険料率(事業主負担分)
雇用保険料 0.8%
健康保険料 5.0%
介護保険料 0.785%
厚生年金保険料 9.15%
子供・子育て供出金 0.23%
社会保険料率合計 15.965%

料率は30年度 毎年度変動

⑤広島県の公共工事労務単価 21,200円(30年度内装工)

⑥1人当たりの法定福利費 21,200円×15.965% = 3,385円

⑦この工事に於ける法定福利費合計 3,282円×36人工(③で算出した人工)= 118,152円

  • 法定福利費の算出の仕方は色々あります。(労務費の根拠が大事になります)
  • 職種毎の施工数量は建築物の種類また新築、リフォーム等形態に依っても変わってくるので、
    貴事業所の実績値で算出して下さい。
  • 全体材工の工事費から平均的な労務費を抽出して、それに社会保険料率を掛ける算出方法でも
    構いません。
  • 法定福利費は工事費とは別枠計上です。
  • 現場経費、消費税も当然別途計上して下さい。
  • 施工従事者が法人の社員、常用労働者が5人以上の個人事業所が対象です。
  • 施工従事者が個人事業主、一人親方、常用労働者が4人以下の個人事業所は現状では対象外です。
  • 見積りの段階で対象外の従事者を把握する事が難しい場合は、全ての従事者の法定福利費を
    明示して下さい。

工事費とは別計上の法定福利費を確保する事で、事業主は自社の施工従事者 の社会保険料を正しく支払う事が出来、施工従事者も社会保険に守られ安心して現場に入る事が出来ます。安定した人材確保は、事業主、施行従事者双方のメリットになり、その事は結局は施主の為になると云えます。

加入についてのお問い合わせ等、組合事務局までご連絡ください。

082-507-3313(受付時間/平日9:00~17:00)info@hirosokyo.jp